最新号の『致知』を読みながら、深く考えさせられるテーマがありました。
それは、「読書が国力に比例する」という視点です。
AIが瞬時に情報を要約し、知識の検索や抽出がいとも簡単にできる時代。
だからこそ、私たちは今、ある重大な選択を迫られていると感じます。
最近では、YouTubeの要約チャンネルやAIによる自動要約を通じて、本の内容を短時間で「理解した気になれる」環境が整いつつあります。
さらには、YouTubeすら見ず、AIが生成した要約をそのままレポートにコピペする……そんな使い方も、もはや珍しくありません。
たしかに効率は良いです。
しかし、効率と引き換えに私たちは語彙力・想像力・表現力といった、人間としての大切な力を削ぎ落としていないでしょうか?
本を読むという行為には、「要約では得られない価値」が確かに存在します。
こうした「本からしか得られない力」は、AIでは代替できません。
むしろAI時代だからこそ、それらを持っているかどうかが、人として選ばれるか否かの分かれ目になっていくと感じています。
江戸時代、日本の識字率は世界でも群を抜いていました。
当時の日本を訪れた外国人が、女性までもが本を読んでいる姿を見て「この国は征服できない」と諦めたという逸話すら残っています。
これは、読書が単なる娯楽ではなく、教養と国力を支える基盤であったことの証拠です。
私自身、『致知』を毎号読み続けています。
正直に言えば、毎号が挑戦です。
これまで触れてこなかったジャンル、専門性の高い文章……読みこなすのは簡単ではありません。
しかし、その「苦労」こそが、自分の思考の幅を広げ、心の深みをつくってくれている。
そう実感しているからこそ、続けています。
『致知』は、変化の激しい現代において、人としての軸を持って生きるための「思索の道しるべ」ともいえる雑誌です。読み応えがあり、日々の思考を深めたい人には強い味方となる一冊です。
致知とは詳しくは下記をご覧ください。
https://www.chichi.co.jp/info
AIは膨大な情報を処理できますが、その「問い」を正しく投げられるかどうかは、日本語力にかかっています。
つまり、日本語力は「AIを使いこなす力」と直結しているのです。
文学は、人間の本質や社会の真実を深く掘り下げる知恵の宝庫。
しかし私たちはつい、実用的なビジネス書に手が伸びがちです。
私は鎌倉に縁のある作家たちの作品から読み直してみようと決めました。
この土地には多くの文豪が住み、言葉と格闘し、人生を綴ってきた背景があります。
その作品に触れることで、私自身の考える力や感じる力を、もう一度研ぎ澄ませたいのです。
効率化が重視される現代において、本当に大切なものは、時間をかけて向き合うことでしか得られない。
読書によって培われる
これらは、AIがどれほど進化しても、人間にしか持てない財産です。
あなたは最近、どんな本と向き合っていますか?
そしてその本から、どんな一文が、今のあなたの支えになっていますか?
一緒に、AI時代の「読む力」をもう一度、見つめ直していきましょう。
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