先日、AIエージェントDAYというオンラインシンポジウムに参加しました。その中で、元日本マイクロソフト業務執行役員で、現在は株式会社圓窓 代表取締役を務める澤円さんがおっしゃった言葉が印象深く、私たちの仕事やマネジメントのあり方について深く考えるきっかけとなりました。
澤円さんは、日本経済の「失われた30年」を生み出した要因として、二つの「悪魔の言葉」を挙げられました。
「聞いてないよ」と「とりあえず」
この言葉たちが、ITの進化への対応を遅らせ、結果として日本の競争力低下を招いたというお話でした。確かに、新しい取り組みに対して「聞いてないよ」と責任逃れをし、優先順位の不明確な「とりあえず」の指示で部下を動かす。このようなコミュニケーションパターンは、IT・DXの分野に限らず、あらゆる職場で見受けられるのではないでしょうか。
最近、弊社でもマネジメント研修の需要が高まっているのも、このような従来型のマネジメントスタイルに限界を感じている組織が増えているからだと感じています。
「AIエージェントって、全自動でなんでもやってくれるんでしょ?」という質問をよく受けます。答えは半分正解で、半分間違いです。
数ヶ月前のAIエージェントは、確かに調べ物を依頼すると、調査からまとめページの作成まで一気に進めてくれました。しかし、最近のAIエージェントは少し違います。
現在のAIエージェントは
このように、適切なタイミングで確認を取りながら作業を進めるようになりました。以前は暴走して、意図しない方向に時間とリソースを使い続けることがありましたが、今はきちんと報連相をしながら進むのです。
これって、優秀な人材の働き方と全く同じだと思いませんか?
優秀な人は決して暴走しません。重要な判断ポイントでは必ず確認を取り、方向性を明確にしてから次のステップに進みます。無駄な作業を避け、効率的に成果を出すために、適切なコミュニケーションを心がけています。
もし今でも「俺、聞いてないよ」という責任逃れの言葉でチャレンジを阻んだり、「とりあえず資料作っておいて」という優先順位の不明確な指示で部下を動かしているマネージャーが存在するとしたら、要注意です。
そのようなマネジメントスタイルは、AIエージェントに取って代わられる日が間もなくやってくるのではないでしょうか。なぜなら、AIエージェントの方が適切な報連相をし、効率的に成果を出すからです。
AIが進化し続ける今、マネジメントにも新たなスキルが求められています。
それは、
私たちMoonGateが大切にしている「社内の会話の改善」も、まさにこれらのスキル向上につながります。言葉を変えることで、チーム全体のパフォーマンスが向上し、組織の競争力が高まるのです。
これからの時代、AIエージェントに負けないコミュニケーションスキルを身につけていく必要が、今まで以上に求められているのだと強く感じております。
AI時代に強いマネージャー・管理者を育成する研修事業サービスを行っています。
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